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原稿用紙でラブレター

第2章 年上彼氏の攻略法






その後も、俺たちの意思なんて関係なく次々にアトラクションへと連れて行かれ。


せっかくのデートなのに、絶叫系が苦手なにのちゃんと一緒に乗れるものは数少なくて。


「次あれ行くぞ相葉!」

「あっ、ちょっと…」


さっきからほとんど松潤と行動しているような気がする。


残された二人はと言うと、俺達を下からただ眺めているだけで。



…あ~あ。


にのちゃんともっと楽しいデートしたい…。


ここに来る前の方がにのちゃんとの時間いっぱいあったなぁ…


それに、翔ちゃん達と合流してからまたにのちゃんの様子が変だし。


なんでだろ…?
やっぱり俺には言えないことなの?


有岡のことじゃなかったとしたら…
もしかしてまた俺のこと…?



カタカタと機械的な音を立てながら段々と地上が遠のく。


顔の横でがっちり固定された安全バーを握って、消化されない気持ちにはぁとため息を吐いた。


「…なぁ相葉」


ふと隣の松潤が俺を呼ぶ。


「はい?」

「二宮先生ってさぁ…」

「はい?」

「エッチの時どうなんの?」

「…はっ!?」


思わず後ろに預けていた頭を起こして松潤を見た。



なっ…なに!?



松潤も首を起こしてニヤニヤしながらこちらを見ていて。


「どうなの?二宮先生って」

「っ、いやそんなっ…えっ?」

「え?あ、もしかしてお前らまだ…?」

「…っ!」


窺うようなその瞳が俺の反応を見て更に細められる。


「へぇ~そっか…でも二宮先生って意外とちゃんと考えてんじゃないの?」

「え?」

「そんな話しないの?付き合ってんのに」


松潤のその言葉に、押し込めていた思いを引っ張り出されたような感覚になって。



そんな…
そんなの俺だって考えてるよ!


いつだってにのちゃんに触れたくて仕方ないのに。


だけど…これは俺の思いだけでどうにかなることじゃないから。



安全バーをグッと掴んで目を伏せていると、松潤がぽつり呟いた。


「アレはいいぞ、相葉。すっげぇ気持ち良いから」


すると、カクンと体が揺れたと思った次の瞬間には真下へと急降下して。


隣で歓声を上げる松潤をよそに、落ちる間際に耳に入ってきた言葉が脳内を駆け巡る。



やっぱ…
き、気持ち良いんだっ…!

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