テキストサイズ

Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第4章 素直な心



『っ・・・・おい、葉月っ・・・』



『~~・・・っ』






振り向かずに走るカンナを

追いかけて・・・・追いかけて








ぎゅ・・・っ





なぜかオレは…夢中で

カンナのその手をつかまえた







『っ・・・、や・・・っ』




『・・・?!・・・おい?』







『・・・~~』



『葉月・・・どうしたんだよ?』






立ち止まったカンナは

オレの方をちっとも見ずに




下を向いて・・・







泣いて・・・いた






『・・・』


〃え・・・・?〃






オレは…もう動揺どころじゃなくて







だから・・・・お前が泣くのは

嫌なんだって







『なんでも・・・ないの』





『いや・・・』




ないわけ・・・ないだろ?








『葉月・・・』




『手・・・はなして・・・』







『葉月・・・』








『私・・・らしくない?』




『え・・・・?』






カンナの声が…涙まじりで







『〃いつもの調子〃でなんか

いられないよ・・・』






『・・・カンナ?』



オレは…ついつい

その名前を呼んでいた









『調子なんか・・・出なくなるのよ』






『・・・おい?』











『好きな人の前では

いつもの調子でなんて…いられない』









『え・・・・』




















『私・・・滝川くんが好き』









『・・・』
















『私は・・・・ケイゴくんが

好きなの・・・・・・』

ストーリーメニュー

TOPTOPへ