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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第13章 遺された・・・意味

自分でも本当に情けないなぁ、なんて

そんなショックを振り払うように

思わぬ出来事に失笑しながらも

オレは…ふと

思い立った事を

お母さんに聞いてみた




『・・・あ・・・。

あの・・・おばさん??』




『うん・・・なぁに?』





形見分け…なんて

今日、ここに来るまで

オレは頭のどこにも

考えてもなかったけど




カンナの分厚い日記帳を見て

また、ある記憶が…浮き出て来た





『残って・・・るかな・・・』




『・・・???』





『えっと・・・カンナの・・・あれ』





あれ、だよ…∥アレ∥・・・なんて

出て来ない言葉を

じれったく探す仕草に

カンナのお母さんは

目をキョロキョロさせていた





『カンナが…持ってた・・・あの』





∥あれ∥・・・なら

オレが持っていても・・・


∥今のオレ∥が…持っているなら

もしかして・・・






『えっと・・・こんな

こんな・・・分厚い・・・本』





オレは身振り手振りを交えて

その記憶の中にある∥探し物∥を

お母さんにうったえかけた

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