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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第13章 遺された・・・意味

立ち去ろうとしたオレを

呼び止めた母さんも

オレに背を向けていて




『なに?』



『あんた、少し痩せた???』





『・・・?…さぁ、べつに』




思いがけない言葉…


もちろん無自覚だから。




『あなたも忙しいでしょ~?…』




『・・・べつに』




親のスネかじって

呑気に大学生活してるオレが

生意気に

忙しいなんて…言えなかった



少なくとも…この

誰よりも忙しい毎日を送ってる

自分の親の前では





『ケイゴ・・・あんた

∥主夫∥になるために

頑張ったんじゃないんでしょ?(笑)』




『は・・・?』




『気持ちだけで十分よ♪

あなたは…∥あなたのやるべき事∥を

いちばんに考えて頑張りなさいね』





・・・。




『べつに・・・そんなんじゃ』






『ふふっ・・・でも本当に助かった♪

ありがとねっ・・・今日は何食べたい?』




振り向いてニカッと笑うと

母さんはテーブルに並べた惣菜のパックを

ポイポイと冷蔵庫にしまい

逆に冷蔵庫にしまった材料を

次々に取り出して笑った






『・・・ガキじゃないんだからさ

~~なんでもいいよ・・・』





『ヘイヘイ~♪りょうかーい』



ムダにちゃらけながら

母さんは夕飯の支度を始めた

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