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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第14章 振り向けば・・・いつも君だけが

医務室を出たオレは

その日は帰らずに

図書室に残っていた





パラ…パラ…パラ




『・・・』


∥脳・・・か∥





レポート作成の傍ら

解剖図や資料…医学書を眺めては

時にひとりで呟く



∥こんな風に…複雑に入り込んで

身体中の神経やら何やらを

司ってるとこに・・・あんな

あんな風に…なったら

そりゃ・・・こうなるよな∥





パラ…パラ…

ガリガリ・・・




∥アイツ・・・あんな状態で

よく・・・あそこまで頑張って

よく・・・あそこまで

・・・生きていた、な・・・∥





オレなりに…勉強していくうちに

それを積み重ねたり、この目で見るうちに

【当時】・・・彼女がおかれた

その病状や…治療の過程

彼女の闘っていたものが

どんなものだったのかを

理解していくことにも繋がっていた




∥アイツ・・・本当に‥最期までよく∥





それらを知る事で…オレは時に



∥アイツがあそこまで生きていたことが

今は奇跡だ、とさえ・・・思える∥



そんな風に

ダメなりに…歩んできた道は

確実にオレの中の

色んなものを変えていった







彼女・・・?…





いや・・・だから・・・それは



・・・・・・





・・・なに言ってるんだよな、オレは

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