テキストサイズ

Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第18章 弟の・・・覚悟

『もう少しくらい・・・居てやれば?』



ボクは深い意味なくリョウキを止める



『・・・。もう外…出ていいんだな』



リョウキは遠目に捉えるアイルちゃんを

ぼんやりと眺めて言う




『縫った傷も…来週には抜糸出来そうだよ』




『・・・そっか』




『感染症の心配がなくなれば

少しでも動いて、刺激を受ける方が

良いリハビリになるだろうからさ♪』





『・・・うん』




『・・・ひょこ、っと何か思い出す事だって

ないとも限らないしな・・・?』





『・・・』




『なにが起こるかは…わかんないからさ

先入観持たずに、やれることから

まずはやってみないかリョウキ?』





『・・・うん。・・・

・・・あ、ゴメン兄貴

∥コレ∥…アイツに渡してくれないかな』




『ん・・・あぁ、良いよ』




リョウキに手渡されたのは

見るからに女の子が好きそうな

甘ったるそうなプリンが

どっさりと入った袋(笑)




『・・・好きな食いモンの味は

忘れないんじゃねぇの・・・』




『ふふっ・・・かもな♪』




『一日・・・ほとんどの時間を

ベッドに寝かされてるだけじゃ

アイツ・・・かわいそうだしさ

ゆっくり…好きなモンでも食ってる方が

いくらかは・・・

・・・あ、でも…アイツに

オレからって言わないで・・・

マナさんに渡してくれるか?』





『(笑)・・・あぁ、わかった』





『それじゃ、オレ行くわ』

ストーリーメニュー

TOPTOPへ