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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第18章 弟の・・・覚悟


『・・・おい、リョウキ?(苦笑)』



しばらくして戻っても

リョウキは彼女のそばをはなれず

一緒にベッドに伏していた




『・・・ん…。あ・・・わるい』




『・・・そろそろ、な?』





『・・・うん』




リョウキはためらいながらも

そっと彼女の手をはなそうと

ゆっくりと体を起こす





『・・・ぇ』




ピクリ・・・



リョウキがはなそうとした手を

じっと見つめて瞬きする





『ぅ・・・ぅ・・・ん』





『アイル・・・?』





『お…♪・・・起きたかな?』




リョウキはうなずいて

ボクと場所を代わろうとするのだけど




『・・・ぇ』



『・・・?』



リョウキの手と重なっている

アイルちゃんの小さな手が




キュ・・・



何度かピクリと動いて

リョウキの手を握り返している



リョウキは少し慌てていた





そして




パチ・・・




『・・・。・・・』





『ぁ・・・気が…付いた・・・?』



目を開けたアイルちゃんに

少し慌ててリョウキが問いかける




『・・・』




『・・・ぇと・・・ごめん』



リョウキは苦笑いして

手をほどこうとする



『・・・。よか…った・・・』




『・・・ん?』




アイルちゃんの視線は

繋いだ手をぼんやりと…じっと見ている






『・・・良かったぁ・・・

今度こそ・・・・・リョウキだった』






『・・・ぇ』







『・・・ハァ・・・』


ゆっくりと・・・呼吸をして

アイルちゃんは泣きそうに

小さく呟いて目を細めた







『・・・アイル???』





『・・・?』






『・・・おまえ・・・・・アイル?』







『・・・なぁに…?・・・なに…』







『おまえ・・・アイルなのか?』







『ふ・・・なに・・・

言ってるの・・・・・・リョウキ?』

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