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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第18章 弟の・・・覚悟

『ふふふ・・・良く眠れた?』





『・・・ぁ…の・・・私…』





『アイルちゃんは、事故に遭って

ここに運ばれて来たんだよ・・・。

よぉく眠ってたけど夢でもみてたかな?(笑)』






『・・・。・・・。・・・

なんか・・・・・・はぃ』




ちょっと状況はわかっていなそうだけど

アイルちゃんは確かに答えた





『目が・・・覚めないのかもって

なんか・・・そんな…夢を・・・』





アイルちゃんは自分の手を見つめて

動かしては確かめている




『・・・でも、起きたら

リョウキが・・・いた・・・…っ・・・ぅ』





アイルちゃんは小さな声で

ポツリポツリと呟きながらも

ホッとしたように…じわじわと

涙を浮かべる





『おい・・・リョウキ♪

いつまで伸びてるんだ?(笑)起きろ』




床に大の字になったリョウキは

片腕で目を覆って

溢れる涙を隠していた





『・・・っ・・・…っ・・・』




体が本当に脱力しきったように

リョウキは顔を隠して泣いていた




『・・・起きろって(苦笑)』




『・・・っ・・・グスッ』



リョウキは無理矢理体を起こして

背を向けたまま涙を拭っている





『・・・りょおき…?』





『・・・随分…長いこと寝てたな?』





『・・・ぇ・・・ご…めん』





くる・・・




『・・・∥おかえり∥・・・アイル』




振り向き様に目元を拭って

リョウキは微笑むと

アイルちゃんの隣に再びしゃがんで

そっと…その手を握った

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