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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第18章 弟の・・・覚悟

『・・・リョウキ・・・∥それ∥

オデコ・・・どうしたの?』




『ん・・・あぁ』





『・・・まさか、私のせいで・・・』





『クス・・・ちがうよ。なんてことない』






『リョウキ・・・痛いでしょ?』






『ふふふ・・・なんてことないよ、本当

どうってことない・・・♪』






『リョウキ・・・ごめん』





『・・・♪』




『また・・・リョウキに心配かけて…私』






『・・・あぁ・・・本当にな(笑)』





リョウキは呆れるように笑いながら

アイルちゃんの横にボフッと顔を沈めた





『ほんとに・・・お前といると

・・・・・色んな目に

散々な目に遭わされるぜ・・・』





『・・・ご・・・ごめん』





『寿命どれだけあっても足りないくらい

ヒヤヒヤさせられるわ…粉々にされるわ(笑)

もう…今回ばかりは…どうしよう、って・・・』






『りょおき・・・ごめん

ごめん・・・りょおき』




アイルちゃんは涙ぐみながら

リョウキの手を握り返して

もう片方の手で包帯の巻かれた

リョウキのオデコをそっと撫でている




『慣れてるから・・・いーよ(笑)

ふふっ・・・ついにオレ

心臓に毛が生えたと思うぜアイル♪』





『りょおき・・・ごめん

迷惑ばっかり・・・私…私』






『クスクス・・・だから…大丈夫』






『・・・ぁぅ…』



アイルちゃんが気まずそうに

一瞬目を反らした




『クスクス・・・ほんとに、マジでさ

色んな目に遭わされるけど?

色んな・・・経験させてもらって…

年々、腹が据わりきっていくし?(笑)』





『りょぉき・・・』





『クス・・・アイル?

お前といると…ほんとに・・・ほんとに

山あり谷あり…?…落とし穴までありで?

マジで散々な人生だけどさ(笑)』





『ちょ…・・・ひどぃ・・・

…そ、そこまで…言わなくても・・・』






『ふふっ・・・だけどさ

おかげで・・・オレの人生

刺激が多くて・・・退屈しないぜ…?』





リョウキはベッドに頬杖をつくと

顔をくしゃっとさせて

アイルちゃんに微笑んだ





『・・・りょおき…』




『・・・おかえり…・・・アイル』

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