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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第18章 弟の・・・覚悟

念のため・・・


本当に念のため、って具合に

検査に回したけど




きっと・・・なんの異常も見つからない





ボクは、そう思っていた。





一体、何が起こって…どうなったのか

たまたま、何かがはまって戻ったのか

不可抗力のアクシデントが

荒療治のように作用したのか



説明が…出来ないけどね




医者であるボクが…そんな

理論的でないことを…無責任に

あまりべらべらと言えないから

言わなかったけれど




きっと・・・大丈夫だと思う。






『・・・よかったな、リョウキ…♪』




根拠のない、その確信を弟に告げた




『・・・』


リョウキはまだ涙の残る顔を

軽く擦りながら、うつむいて笑う






『・・・にしても、お前たちさ♪

なんか・・・凄まじいのね?(笑)

逆に∥もってる∥ってヤツじゃない?』






『・・・(苦笑)』






『・・・クス

まぁ…それにしても今回ばかりは

お前…大変だったな。・・・よく…』




言いかけるボクにリョウキは





『ふふ・・・∥覚悟∥を・・・

試されたんじゃねぇのかな・・・』






『・・・リョウキ』




リョウキは襟元からはみ出している革紐を

そっと引き出して

先端にくくりつけてあった

アイルちゃんの指輪を見つめて笑った





『ほんとうに…ちゃんと

覚悟して・・・進めよ、って

この先、何があっても…その尊さを

・・・その覚悟を忘れんなよ、って

そういう事だったんじゃねぇのかな・・・♪』






『・・・ふふっ』




相変わらずの…ポジティブなヤツだね




それだけの・・・∥強さ∥と

∥覚悟∥があるお前は・・・大丈夫だよ。





ボクには未だちっともない




そんな・・・大きな覚悟がある


お前なら・・・ね

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