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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第20章 あの夏の・・・約束

葉月 環菜・・・


カンナ・・・。



かつて…僕の前に現れて

たしかに存在した・・・その女性(ひと)




立場上?…職業上?…それとも

僕の性格上?



もっとも信じていないもの




奇跡だとか…運命だとか

そんな得体の知れないもの



人よりも…非科学的な物を信じない


そういう道に進んだ僕が


こんなスピリチュアル染みたことを

言うのはとてもヘンだけど




この世に・・・世の中には・・・



【天命】・・・って



存在するのだろうか・・・。





ただの偶然で片付けようとしても

どうにも飲み込めない事・・・


時にあまりに数奇とも言える

数々の出来事を経験したりして僕は



ふと・・・そんな


畑違いな事を頭に描く事もあるんだ。




僕にとって・・・でしかないけど

少年時代・・・ちゃらんぽらんに

ふぬけみたいに生きていた僕の前に現れて


太陽みたいに眩しく僕を照らして


それから・・・道を・・・照らした



明るく・・・力強く


僕が道を間違えないように


照らして・・・照らして


照らし続けて



そして・・・僕が歩み出すのを

見届けて・・・旅立ったかのように・・・




・・・なんてさ

こんな厚かましい事を

カンナを愛して大切に思い続ける

彼女の家族や友人、沢山の人に言ったら

さすがに怒られてしまうかもしれないけど




僕は・・・


僕にとっては・・・



カンナと言う、その人が



天から・・・その∥使命∥を預かって



僕の前に現れてくれた・・・




そんな・・・奇跡にも似た



特別な人だったんじゃないか、って



思えてならない・・・



そんな感情も僕の中にはあるんだ。







手前勝手にも


そんな風に思えてならない



そんな気持ちになることもある


これまでの・・・僕の人生だったんだ。

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