Best name ~ ひまわりとの約束 ~
第20章 あの夏の・・・約束
『・・・~・・・っ』
あぁ、もう・・・
金縛りを振りほどくように
ボクは目を開けて反動をつけると
芝生から上半身を起こす
ザァ・・・・・・~・・・
切れ間のない綺麗な青空
太陽が眩しく…夏らしい天気で
風もなかったその場所に突然
何かが吹き抜けるみたいに
ザァ~…っと風が吹いて
ひまわり畑や木々を揺らした
『・・・』
突風?…ちょっと違うかな
どちらかと言うと
そよ風が吹いて気持ちが良い
そんな不思議な感覚
『・・・~』
ボクは寝ぼけ眼をこすって
そんな夏の匂いに誘われるように
ふと空を見上げた
『・・・』
寝ぼけてるか・・・もしくは
まだ夢の中で…寝ているのか
ボクは・・・ただ
自分の目に映ったものを
なんの疑いも持たずに
ただ、ぼんやりと眺めていた
そして・・・これまで
何年も・・・何年も
考えも、思いもしなければ
例え目の前に起こっても
決して受け入れないであろう
そんな現象を
理屈も…理論も
なにひとつ持たずに
ただ・・・受け入れているボクがいた
何年も・・・気付きも
思いもしなかった
たったひとつの簡単なこと
『・・・なんだ・・・そっか・・・』
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