
ねぇもう嫌・・・
第11章 検査③
「こんにちは、陽菜ちゃん」
先生はいつも通りのテンション。
対して柊先生は、
『…』
私が先生を連れてきたことに呆れているようだ。
『まさか片桐と一緒とはな。』
「僕も新鮮だよ。」
『お前と診察室にいるなんて、研修医以来か?』
研修医以来って、先生達同期だったの?
だから、紹介状を此処に…?
「そんな事よりっ。」
先生が口を切った。
「僕がここに来た理由は、陽菜ちゃんがちゃんと検査を受けられるようにする為だから。治療に関しては一切妥協、しないからね。」
「っ……」
そんな事は分かってる…
微かな希望を抱いている傍、先生がいてもいなくても、この状況は変わらない…。
