
ねぇもう嫌・・・
第14章 先生と
『…受験のストレスか。』
私生活に踏み込まれることに良い気はしなくて、こうした情報共有にさえ疑問を抱いてしまう。
『今は?』
「…大丈夫、です。」
私は小さい声で言った。
無意識に現実から意識を背け、どこか上の空の自分がいる。
柊先生が相槌を打ちながら電子カルテに入力した。
『お腹はね、ストレスの影響を受けやすいから。もし違和感を感じたら、放置しないですぐに言ってね、診るから。』
「…はい。」
柊先生がこちらを向いた瞬間、私は目線を落とした。
先生の姿が見えないけど、きっと先生も頷いていたと思う。
