
ねぇもう嫌・・・
第16章 出会いは必然か
ドンッ
「いったぁっ…っ………」
「ゴメーン!大丈夫!?」
"大丈夫大丈夫"って必死に笑顔を取り繕ったけど、この痛さは尋常じゃない。
パスを貰って打とうとした瞬間、ボールに届かず、思いっきり床に突っ伏したようなポーズで、体ごと打ち付けられた。
みんなに注目され、恥ずかしさで泣けてくる…。
「笹川さんっ。大丈夫っ!?」
体育の女の先生も駆けてきた。
「大丈夫です…っ」
「どっか痛い所ないっ?」
確認しようと両手を少し上げてみる。
「痛ッ…」
激しい鈍痛が両手を襲った。
「笹川さん保健室行きましょうっ。歩ける?」
こんな両手じゃとても起き上がれそうにもない。
私は首を横に振った。
