
ねぇもう嫌・・・
第16章 出会いは必然か
『言いたくないの?』
私はまた小さく頷いた。
『…そう。じゃあこのまま病院行ってレントゲン撮るか。』
『おいで』
と、柊先生の手招きに、痛む足を庇いながらついて行った。
結局、ジャージのまま先生の車に乗せられて、あの病院に着いた。
いつかの光景と記憶が重なりポロポロと涙が零れた。
「っ…んっ…っ……」
ほとんど裸の姿を見せておいて、今更先生の前で猫を被る必要なんてない
人目も憚らず涙を流した。
『どうしたの。俺は何もしないよ。レントゲン撮るだけだろう。』
そう言いながら柊先生が車のドアを押し開いた。
