
ねぇもう嫌・・・
第16章 出会いは必然か
柊先生が、車から降りると走って私の方へ廻り、無理やり私を引っ張り出した。
柊先生と病院の表から入り、院内を歩く。
『レントゲン撮ったら帰っていいから。ここで待ってて。』
柊先生はそう言うと、走って私から離れていった。
急に足がすくんで、扉の前に置かれた灰色の椅子にドサッと座った。
少し見上げると、レントゲン室と書かれた大きな扉が見えた。
暫く待つと名前が呼ばれ、持ち上げると痛みが走る両手は下にぶら下げたまま、足の力だけで立ち上がり、技師さんに促されて中に入った。
