
ねぇもう嫌・・・
第18章 診察
『もう終わりにしよっか。』
触診はそれだけで終わって、また看護師が衣服を整えてくれた。
『ひなちゃん、もしあざとか出来てたら教えてくれる?』
看護師に支えられながら起き上がると、佐藤先生はそう言った。
「…うん…」
言うか言わないかは別にして、とりあえず小さく頷いた。
診察台から降りて、再び丸椅子に座る。
「腕の方もあるから次は1週間後にしようか。」
浅田先生がパソコンを見ながら、次回の予約を決めた。
『…浅田先生。ひなちゃんを僕に回してくれません?』
…えっ?
このまま終わると思ってたのに…。
思わず佐藤先生を見上げた。
「いいですよ。でも、佐藤先生は患者いっぱいじゃないですか?」
『ああそれなら大丈夫です。来週なら空きはありますし。他に診たい所もありますから。』
浅田先生はそれを聞いて"了解です"と了承した。
『じゃあひなちゃん来週ねっ』
佐藤先生が、私の顔を覗くようにかがんでニコッと微笑んだ。
…
