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ねぇもう嫌・・・

第7章 検査②



貰ったジェルを管の先端に付けた。


ふぅと大きく息を吐く。


とにかく、入れよう。


「……、…」


なんとも言えぬ変な感触。


視線は前を向いているため、正直管がどこに入っているのかすらわからない。


すると1秒も経たずに黄色い液体が出てきた。


やってみると、案外出来るような気がした。


看護師に押さえつけられ、無理やり先生に…。


そんなのしなくてよかったんだ。


そう思うとまた涙が溢れた。


今日は早めに来ておいでと言われていて、午前中には行くことになっている。



検査の関係で水分を多めに摂るように言われていた私は、慌ててコップ1杯の水を飲み干してから玄関へと走った。



この計画性のなさと、先生の治療計画。


私達はきっと、分かり合えない。



私の思案するもの全てを上回り、自分の気持ちが蔑ろにされているようでとても苦しい。


とにかく私は、通院が不必要になるまで走り続けなければならない。


早足で病院に向かった。

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