ねぇもう嫌・・・
第25章 天邪鬼(アマノジャク)
足元部分に厚いタオルが敷かれた。
足に硬い感触伝わる。
「…やらなきゃ、…だめ?」
1つ声を出す度に心臓が跳ね上がる。
『仕方ないでしょ。』
…分かってた答え。
途端に逃げ道を探す自分。
手が硬直して、顔も動かせなくて、首が痛い。
『早くしな。これは君の為だ。』
堪らず首を振ると、先生がベッドに乗ってきた。
押し退ける先生の身体。
押さえつけられる私の身体。
目を閉じ、口がへの字に曲がる。
肩に圧が掛かって起き上がることが出来ない。
「ん……っ。」
塞がれた視界の中でも、光の感触が分かる。
私に影がかかった。
仰向けの私の上に先生が跨った。
『怖くないから。』
「んっ…っ…」
呼吸が微かに乱れ、やがて涙が滴った。
いつになく静かに泣いた。
そっか、私、怖いんだ。
怖がってるんだ。