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卑怯なボクは深海魚

第1章 見なかった事には出来ない


「ん、はい――――…お疲れさん」




「あ、どうも――――」






だが、ボクのこんな危ない思考は誰にも知られてはいけない…




それに、ボクの性癖は犯す側ではない…




犯されたい側なのだ…




先輩がボクの事を…抱くなんて事は…




一生無いことだと解っている…





だから、妄想の中ではボクは先輩のオモチャのように揉みくしゃみにされているわけだが…



現実でそんなことが有るなんて…思う訳がない



先輩にはちゃんと彼女がいるし――――…



彼女とキスをしている場面を…目撃したってヤツだっている




ボクの入る隙なんて――――…端から存在しない





先輩には、ボクは見えていない――――…









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