卑怯なボクは深海魚
第6章 知りたい不可思議
前半終了のホイッスルが鳴ると――――…
観客席で応援していたチームメンバーや一般応援者たちの落胆した声が俺の耳に入ってきた
気がつくと…
優勝候補だった俺達のチームは…
1点差で負けていた―――――――…
「――――…負けてる…?」
「――――…おい!長谷川…調子が悪いのか?次――――ベンチスタートにするか?」
ベンチ…スタート?
俺は自分の置かれている状況に気がついた
「…だ、大丈夫です!!後半は切り替えます!」
切り替えられる保証は…無かった――――…
でも、ベンチなんて…
3年間…頑張った自分に――――…させたくなかった