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卑怯なボクは深海魚

第7章 再び木の下


ボクは引き返すつもりで後ろに引いた足を―――…




不覚にも前に進めていた





キラキラとした木の隙間を游ぐ夕日の光りに…ボクは吸い込まれるように引き寄せられる




「―――…綺麗とか…ずるい…」




ボクは木の近くにあったベンチに座り


木の影を見た


―――…綺麗な緑は直視出来ないが、影ならなんとか眺めていられる



うつむいて…影を眺め続ける





このまま…夜を待とう



影が夜を連れてきてくれる…はずだ―――…



このまま―――…





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