卑怯なボクは深海魚
第7章 再び木の下
公園は…
広くて――――…明るくて――――…
今の…ボクには不釣り合いの気がした
あの日――――――――――――…
先輩の唇を感じた時は…暗く…
全てを隠してくれる……
暗闇があった――――…
ボクは公園の入り口まで来たのに……
公園の中には入れなかった
――――…
引き返えそう…
そう思い、後ずさりしようとしたが…
ボクの視線は…公園の一本木に向いていた
「――――あの木…あんなに…青々と葉が着いていたんだ…
知らなかった――――」
明るい時間帯に見た一本木は…沢山の葉を着け…夕暮れ前の…熱い日差しを利用してキラキラと輝いている