卑怯なボクは深海魚
第9章 好きで…いいですか?
「――――やっぱり…ここにいた…」
―――…ぇ?
顔をあげると…少しどや顔の…少し呆れ顔の…
先輩が立っていた――――…
「校舎から出て――――…辻山が校舎の裏に行くのが見えたけど…
駅には来ないし…映画館にも来ないし…
LINEは無視だし――――…まさかと思って来てみれば!?
校舎の裏で踞ってるって――――…何?腹でも下したか?!」
ボクは…驚きのまま…頭を横に振る!!
そう――――…ボクはあのまま校舎の裏に隠れて…
動けなくなったのだ――――…
なのに…なんで先輩が…ボクを見つけるですか?
「なに?腹痛いじゃねーなら……来いよ!」
ボクは――――…また…頭を横に振った!
「――――…なに?怒ってんの?」
――――…怒ってる……?ボクが…先輩に?
「――――…怒って…ません…」
「じゃぁ…何!?」