卑怯なボクは深海魚
第10章 違和感のある感情
ー長谷川sideー
部活を引退して――――…受験だけが俺の目の前にフワッとした目標として現れた
「先輩…大学どこに行くんですか?」
辻山に聞かれ「▽大」と、サラッと答えたら――――…凄い顔をしていた
あまりのあんぐり顔に笑ってしまった
「▽大…ですか――――…ランク…下げません?」
「なんでだよ……あ~…もしかして2年後追いかけて来るとか?」
「――――…///チラッと思いましたけど…絶対無理です…だから…」
「はぁ!やだよ――――…つーか俺だって受かるかわかんねーし!!」
部活をやっていたぶん…他の受験生から遅れを取ったが
夏休みを勉強に時間を費やせばいいか――――…と、漠然と考えていた
スポーツでは大学は行かない決めていた
▽大なら…親も文句は言わず俺を家から出すだろう――――…