卑怯なボクは深海魚
第10章 違和感のある感情
「////いや、ちょっと…セクシーな女が出てきたから…ムラムラしてきて――――…」
1度言った言葉は引っ込める事が出来ない…
“キスをしたくなった”
俺は――――辻山の手を繋いだまま…
トイレへと足を進める――――…!
「///え!?冗談じゃなくて…?」
――――…冗談なんかじゃねーよ!!
「ムラムラ解消…だよ……って、嫌ならしねーよ」
トイレの個室の前で…少し止まると――――…手を離す――――…
すると…辻山は…俺の鞄の端っこを摘み…
「///嫌な訳――――…無いじゃないですか」
と――――…自分から個室に入っては…後ろ手で…俺が入りやすいように…開けて待っている…
――――…だから…そう言うの…グッと来るから…勘弁なんだけど…
///悪い気はしなくて――――…
「おぅ…」
なんて、平然な態度で個室の鍵を閉めたりして――――…
俺って…なんなんだろうね…