卑怯なボクは深海魚
第12章 振り返り…出る感情の真意
「せっ、先輩――――!先輩!」
辻山の声が――――真っ白な頭の中に響く!
ハッと我に返ったが――――…
どこをどう走ったかかなんて…覚えてなかった!!
ビルとビルの――――…狭い路地裏…
ホテルから…大分離れた?
――――…解らない…ホテルの裏側かもしれないし…
「長谷川…先輩――――…」
「はあ゛ぁ!?――――うるせぇ!黙ってろ」
俺は、辻山をビルの壁に押し付けると!!
乱暴に辻山の唇を塞いだ――――…!
「///んっ、!!ん、あっっ――――んん」
辻山の唇――――…久しぶりだ…
でも――――…覚えている…
軽く噛むと…甘く――――「んっ///ふっんぁ」……そう、甘く鳴くんだ…
俺は少しバタつく辻山を壁に押し付けながら…抵抗を無視してキスを続けた――――