卑怯なボクは深海魚
第16章 積らぬ雪の運命
親父が公園まで俺を迎えに来てくれた…
ぶっちゃけ…電車で帰る気になれず
車で迎えに来てもらうと言う…恥ずかしい状態だが…
その場から動けないでいたのだから…
助かった
「こんな時間まで何してたんだ?そんな薄着で――――…」
言われてみれば…真冬だと言うのに軽いガウンしか羽織って来なかった…
バカだな――――…
健太と会って…ホテルにでも直行するかも――――…なんて
お門違いな考えでいたんだから…
「ガッツリ――――…フラれた…」
「――――……そうか…」
親父はそれだけ言って――――…前を見据えて運転に集中しはじめた
おかしいなぁ――――…
全部俺が悪いのに…
全部、全部――――…俺が悪いのに…
「先輩――――…ごめんなさい…俺の【欲】に付き合わせて…本当にごめんなさい…」
って、辻山が――――…何度も頭を下げた