卑怯なボクは深海魚
第2章 止まらぬ震え
「長谷川!近々試合だろ――――!期待してっから!頑張れよ!」
「おう、任せとけ今年も優勝だ!」
「お?長谷川君!いよいよだな!わが校の期待の星だからな!頼むぞ!」
「あ、教頭先生!はい、チームを引っ張って行きますので!応援よろしくお願いします!」
廊下を歩くと――――…近々行われる試合の事で声をかけられる
俺は笑顔で全てに答える…
あ――――…ぁ…今、顔が引きつった…ダメだ!動揺しては――――…
俺は笑顔で教室に入ると自分の机に座り…授業の準備をする
勉強も――――…部活も…委員会も…郊外ボランティアも
俺は、全てに置いて完璧を求められている…
しっかりしないと――――…
しっかり…しないと――――…
カタカタ……!俺は、震え始めた左手を右手で押さえ込んだ!
クソ――――…
――――…震えだした!!