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卑怯なボクは深海魚

第1章 見なかった事には出来ない


「はい、ゴミ箱貸して?」




「お願いします…」





長谷川先輩は、ボクの持つゴミ箱を軽々と片手で持ち上げ…燃えている焼却炉の中にゴミ箱の中身を手慣れた感じで捨ててくれた




ボクは、その一連の動作を余すことなく目に焼き付けようと…ジーっと先輩を見つめる




ボクの後ろにも、ゴミ箱を抱えている生徒は何人もいたが…




ボクが先輩を…違う意味で…凝視している事は誰にも気がついてはいないはずだ




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