罪と罰
第1章 1
「一緒に、地獄へ、行きましょう」
しかし焼けただれた手が俺の腕を掴む。
「…うわぁ!!」
美しかった少女の顔や体は皮膚が焼けただれ、無惨な姿に変わっていた。
「…離せっ…俺はもうお前の兄じゃない!」
俺は無我夢中で腕を振り払い、奥の部屋へと逃げこんだ。しかしどこまで行っても暗闇の道が続き、振り返れば化物が俺を追いかけてきた。
「お兄様…どうして逃げるの? 私はこんなにもあなたを愛しているのに…!」
「やめろっ…来るな! お前なんて知らない! 俺はもう、生まれ変わったんだ…! もう二度と、地獄なんかへ突き落とされてたまるか!」
その時、暗闇の中に白い光が浮かび上がった。
俺はその光を目指して走る。
白い光は一筋の光になり、やがて鳥の形になった。
その時、リーンと音が鳴った。
懐かしい、風鈴の音だ。
「…あっ…あぁ…嫌よ、まだ戻りたくないっ…」
化物は頭を抱え苦しみだした。
焼けただれた腕を俺に伸ばし、顔を歪める。その姿はまるで涙を流しているかのようだった。
「お、に、い、さ、ま……」
そしてそれは俺の前からいなくなった。
しかし焼けただれた手が俺の腕を掴む。
「…うわぁ!!」
美しかった少女の顔や体は皮膚が焼けただれ、無惨な姿に変わっていた。
「…離せっ…俺はもうお前の兄じゃない!」
俺は無我夢中で腕を振り払い、奥の部屋へと逃げこんだ。しかしどこまで行っても暗闇の道が続き、振り返れば化物が俺を追いかけてきた。
「お兄様…どうして逃げるの? 私はこんなにもあなたを愛しているのに…!」
「やめろっ…来るな! お前なんて知らない! 俺はもう、生まれ変わったんだ…! もう二度と、地獄なんかへ突き落とされてたまるか!」
その時、暗闇の中に白い光が浮かび上がった。
俺はその光を目指して走る。
白い光は一筋の光になり、やがて鳥の形になった。
その時、リーンと音が鳴った。
懐かしい、風鈴の音だ。
「…あっ…あぁ…嫌よ、まだ戻りたくないっ…」
化物は頭を抱え苦しみだした。
焼けただれた腕を俺に伸ばし、顔を歪める。その姿はまるで涙を流しているかのようだった。
「お、に、い、さ、ま……」
そしてそれは俺の前からいなくなった。