笑い、滴り、装い、眠る。
第8章 花梨―唯一の恋―
連れてこられたのは、寝相の悪い大人二人が寝ても余裕なぐらいのベッドがある部屋。
当然か。この男は俺とヤりたい訳だし?
荷物を部屋の隅に置き、ベッドの前に立つ。
そして、服を脱ごうとした時、准一が声をかけてきた。
准「シャワー、浴びなくてもいいか?」
「その方がいいんならいってくるけど?」
准「いや…このままでいい。」
シャツのボタンに手をかけたところで、准一がキスの雨を降らせる。
「……せっかちな男だな?」
負けじと、そのせっかちな男に両腕を巻き付けキスを返す。
准「キスの安売りはしないんじゃなかったのか?」
「相手によるんだよ?」
正直、脂ギッシュなオッサンたちにはうんざりしてた。
抽挿の時の、あのプヨプヨした腹が肌に擦れる時の気持ち悪さといったら……。
破格の「お小遣い」をくれる、っていうのでなかったら、到底我慢できるもんじゃない。
その点、准一ときたら……。
全裸の俺をベッドに押し倒すと、自身も服を脱いでゆく。
現れたのは、男の俺でさえ思わず見惚れるぐらいの見事なシックスパック。
准「おい、そんなにじろじろ見るなよ?孔が空くだろが?」