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ドラクエらんど【番外編】

第1章 1

「え、ちょっ…」



スタスタと歩いて行ってしまう脇田。
誰もが脇田を本気で怒らせたと思った。



しかし数分後、脇田はなに食わぬ顔で戻ってきた。



「ワ…」

「登録してきたで」

「え?」

「仲間登録すれば仲間ポイントがたまるんや。それでいろんなレアアイテムが手に入る。どうや、一石二鳥やろ?」

「……なんやそれ」



鈴は呆然としたあと、脇田と同じ言葉を吐いた。



「ふふっ」



風が笑った。
それにつられて僕も鈴も笑顔になった。



「あ、マナトと風も一緒やで。人数が多ければ多いほど早くたまるからな」

「はあ?」

「ま、わいの足だけは引っ張らんといてや」



胸ぐら掴んで殴りたくなったが、やめといた。
悔しいけど、嬉しいから。



「すぐに追い付いてやるよ」



僕らは仲間になった。



「せや、こんなんあったの知ってるか?」



脇田がスマホの画面を見せてくれた。
そこにはこのゲームアプリの掲示板があった。



「こんなのがあるんだ…」



そこにはプレイヤーが攻略した情報などが書かれている。



「ここ、見てみ」




迷子のらんちゃん

らんを助けてくださぁい(>_<)
迷子になっちゃったよぉ(´;ω;`)
助けてくれたひとには、らんの大切なもの
あ・げ・る♥




「これはもう、助けたらなあかんやろ!?」



鈴はかなり怒ってたけど、この掲示板は使えると思った。
このアプリを作ったやつの目的が知りたい。
誰がなんのために作ったのか。
棺桶に入れられた先はどうなってしまうのか。
僕たちに未来はあるのか…。



「マナト、頑張ろうね」



でも今は少しだけ、この幸せを感じていたい。











~END~





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