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幸せのあしあと

第1章 幸せのあしあと


 「お父さん(隆雄)
ムックを引き取ってくれるところあるけどね、餌代を二万つけてあげると飼い主を探してくれるみたい。
だけど、二万だけ受け取って、野良にされて保健所に行く事が多いらしいよ」


 世知辛い世の中です。
二万欲しさに無責任な事をする人もその当時はあったのかもしれません。
が、美香子さんの作戦だったかも?も否めません。


 その話をしてから、隆雄さんはムックを家に置いてあげる事にしたそうです。

 美人は三日で飽きるがブスは三日で慣れるということわざは本当なんでしょうか?

 余談だが、天音に置き換えるなら、イケメンは三日で飽きるどころか、暫く眺めていたい。

 ブサメンは三日で慣れるのではなく、最初から眼中ないか、許容範囲、或いは恋人や結婚相手にはごめんだ。
どこまでもフレンズでヨロ!

 になる。


 そのどっちにも当てはまらなかったムックは、家族になったのだ。
しかもあれだけ毛嫌いしていた義父の隆雄さんは次第に可愛がるようになり、ムックは雅人の弟くらいの地位に昇格してゆく。

 隆雄さんは、「ムックは俺の息子のようなもん」
とまで言わせたペットなんです!

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