赤い糸
第13章 With you
そろそろなんだろう…俺のモノを咥え込んだ体は震えていた。
「京介さん…っ…」
ゆっくりと始まった律動が
「…ダメ…」
いつしか速まり
「…ホントに…もう…」
璃子のいいところばかりを狙っていた。
小さな体が大きく跳ね上がるとそれは昇りつめたってことなんだけど
「まだだ…もう少し付き合え。」
フルフルと首を振りながらこれ以上は無理だと訴えるコイツを抱き起こして
「…アンッ…」
膝の上に跨がらせた。
「奥まで届くだろ?」
少しだけ璃子の目線が高くなるこの体位。
おまえが大好きな対面座位。
息が乱れまくってる璃子に軽くキスをして顔中にへばり付いている柔らかな髪を指で払うと
「少し…待って下さ…」
…イッたばかりなんだよな。
その願いを素直に受け入れてやってもいいんだけど…この体位で突き上げるとさらに俺の体に溺れてくれるんだよな。
「…ッ…待って…お願い…」
今日ぐらいはいいだろ?
「ココ?それとも…」
「…アッン…ハァっ…」
「ココだよな。」
狙いが定まればあとは腰を振り続けるだけ。
「どうする?もう一回イッとく?」
俺だって久しぶりだからかそこまで余裕なんてないけど
「…ヤァッ…」
この顔見たら…無茶しちゃうよな。
でもな、記憶を取り戻してさらに一皮剥けたおまえはそんな俺を気遣ってか
「一緒が…」
「ん?」
「一緒に…」
吐息の狭間で
「キスを…京介さん…キスして…」
俺を求める。
…本当に思い出したんだな。
コイツは俺ので果てるときに必ずキスをねだった。
「欲しいときはどうするんだっけ?」
「んっ…べぇ。」
本当は唇なんか塞がないで愛らしい喘ぎ声を聞いていたいけどこれが俺たちのカタチなんだよな。
「へばんなよ。」
舌を絡ませ最果てへと導いていく。
「…んっぅ…イヤァッ!」
「…くっ…」
合成ゴムの中に出した欲は璃子を愛せたという現実
「…璃子。」
震える小さな体を包み込みながらゆっくりと寝かせてやる。
「ありがとな…」
きっと何度抱いたって俺の欲は収まることはないだろう。
本当はもう一度、いや二回ぐらい?抱きたいけど
「飛ぶなっつうの。」
やっぱり無理だったな。
穏やかな顔して眠るおまえにキスをして
「…愛してるよ。」
まだ伝えていなかった言葉を贈った。