
Treasure of life
第8章 イン・ザ・ルーム
―――俺が小学校低学年のときのこと。
ある日の放課後、俺は複数の友達と校庭でサッカーをして遊んでいた。
潤「あっ」
子供A「舞駕〜、ちゃんととって〜」
潤「ごめん〜」
友達の蹴ったボールがうまくトラップ出来なくて、後ろの方にスルーしてしまった。
それは今やって来たと思われる上級生らの足元に転がった。
子供B「下手くそ〜」
子供C「そこどけよ」
子供D「今から俺たちが使うんだよ」
そいつらは俺らのボールを奪い取って違う方向に蹴り上げた。
俺はムカッとしたけど逆らえないから、黙ってボールを取りに行こうとした…。
そのとき、
翔「お前ら、ウチの弟に何してんだよっ」
子供B「ヤベッ」
子供C「逃げろっ」
現れたのは翔くん。
翔「ったく、あいつら。下級生いじめて恥ずかしくねぇのかよ」
潤「翔くんありがとう」
翔「潤、大丈夫か?また何かされそうになったら言えよ」
潤「うん!」
翔くんはそんな頼もしいお兄ちゃんで。
頭も良くて家では勉強もおしえてもらってた。
それから8年後―――。それは高校生になっても同じだった。
