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Treasure of life

第11章 After the rain

side M


智くんが知念とちゃんと話ができてから、最初のデートの帰り道。

「まさかまたこんな風にデートできるなんて思わなかった」

「俺も」

智くんが隣にいることが嬉しくて、ふいに手を繋いだ。

ぎゅっと握り返してくれて自然と笑みが溢れる。


「智くんのことだから……、知念のこと許したんでしょ?」

「……うん。潤に謝ってたよ」

「……俺は、今の時点ですぐ許せるかって言ったらNOだけど……、反省はしてるみたいだし?

いつかは許せる…と思う……」

「うん。それでいいよ」

智くんは微笑んで、俺の頭を撫でてくれた。



「潤、送るよ」


「……帰りたくない」


「え?」



「今日は……、智くんと一緒にいたい」


「俺んち来る?」


「…うん」

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