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Treasure of life

第11章 After the rain

side O

「潤、親御さんに連絡しといて」

「ふふっ。さすが智先生!真面目ぇ〜!」

「だって普通に考えて心配するだろっ。
生徒、自分のウチに泊めさせて……。潤のお母さんに顔向けできない……」

「何を今更…。。俺は元生徒!今は恋人なんだからねっ。それに、俺からお強請りしちゃったんだからいいのっ」



お風呂から出た潤が俺のシャツに袖を通す。

「俺のじゃ小さいか?」
と聞くと、
「ううん、ぴったり」
へへっと潤は少し照れながら笑った。


その仕草が可愛くて、
「な、なんか飲む?」
俺は動揺を隠すように、キッチンへ立った。

「さっき買ったオレンジジュースちょうだい!」
「はいはい(笑)」
「今お子ちゃまだなあって思っただろ?(笑)」
潤は鋭い目で俺を睨んだ。


それから、帰りにコンビニでお泊りセットと飲み物と一緒に買ったスイーツを2人で摘んでいると。

俺をジーッと見つめる潤……。

「何?なんか付いてる?」
「ううん。スイーツ食べてる智くんて、なんか幸せそうだな〜って思って」
「そうか〜?」
「うん。なんか可愛い」

潤が何の陰りもなく無邪気に笑うから、なんだか胸の奥がジーンとなって、その唇にキスを落とした。


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