
Treasure of life
第13章 Perfect Night
満天の星空の下、時間を忘れるくらい話してた。
「大野さん、MJ、そろそろ……」
と、スタッフに声を掛けられるまで。
ここに至るまでのいろんなことが思い出されて、センチメンタルな気分になる。
智との思い出……。
数えきれないくらい言えるよ。
あるときは、俺の大好きな街でデートしたこととか。
またあるときは、同時期にドラマやってて励まし合ったりしたこととか。
はたまたあるときは、ハワイで2人で泣いて語り合った夜だとか……。
まるで昨日のことのように覚えてる。
たまに訪れる心地よい沈黙の中、言い表しようのない幸福感に包まれて目を閉じた。
耳をすませば聴こえる波の音……。これぞ宇宙と自然の融合。
このアートを見に、俺はあなたと来たかったんだよ。
