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Treasure of life

第4章 どこにでもある唄。

「…今ですか?」

「そう。舐めるの…できる?」

「…やったことないです」
見ず知らずの他人のモノを舐めるなんて…。いくらお金が欲しくてもムリだった。

「じゃあ手で気持ち良くしてもらおうかな」

「…はい」
俺は、ベッドに仰向けに寝て下半身を露わにした男の脚の間に入った―――。




緩急をつけて上下に扱き続けると、
「…イクっ…」
男の白濁が俺の手を汚した。

「…はぁっ…良かったよ」
男は俺の髪を撫でた。

気安く触らないでほしかった。



「気持ち良くしてくれたから、はい、五千円」

「ありがとうございます」

「もしやる気があったらまた連絡して。君イケメンだし大歓迎。いい仕事斡旋するよ」

「…わかりました。失礼します」
俺は愛想笑いを浮かべて、マンションを後にした。



―――俺が求めてるのはそんなんじゃない…。

俺は男に二度と連絡することはなかった。


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