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オオカミは淫らな仔羊に欲情す

第12章 予期せぬ……

  ヾ(*´∀`*)ノキャッキャ

  私達はいい気分でビールを瞬殺し、
  ワインを開ける。
  
  その名も ――
  タマヤ スウィート・ゴート レイト・
  ハーヴェストマスカット・オブ・アレキサンドリア
  という、大変長ったらしい名前の逸品。
  
  産地にしても大変珍しく、チリ産の貴腐ワインで
  竜二いわく、この界隈で買える一番上等な
  ワインらしい。

  ……まずは、仄かな薫りを楽しみ ――、

  軽くひと口含んで口の中でコロコロと転がすよう
  空気と混ぜ、ゆっくり飲み込む。
  
  ぷはぁぁ~~……んー、旨いっ!

  マジ美味しいこのワイン。
  
  日本での販売代理店とかって、もう決まってる
  のかなぁ……。
  
  グラスの中の薄い琥珀色をぼんやり見つめながら
  そんな事を考えていると ――。
  
  
「おい、こんな時仕事は考えるなよ」

「テヘッ ―― ごめん。でも、ホント美味しいよ、
 コレ」
 
「だろ~? ヒデが惚れ込んで、産地のワイナリーに
 日参して個人輸入に漕ぎつけたらしい」 
     
      
  それを2人ですいすいと、1本、2本、3本……。
  フルーティーな甘口白ワインなので、
  いくらでも飲めちゃうって感じ。
  

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