テキストサイズ

こんな日は抱いて欲しい

第4章 真由子、フィバー?


 フィーバーしている時は、昔の男のどーのこーのなんて、脳内から吹っ飛んで、どーでもいいくらい忘れてるもんだ。
勝負の世界から快感を頂く事もある。
ドーパミン出まくり!
もはや、私は富士子に情熱を注ぎ込み、周りも見えないほどのめり込んでいたのさ………。

 しかし!そんな時に限って、瑛太(昔の男が)箱持って現れちゃうんだな……これが。

 今日は悪戯好きな神に試される日だよ…トホホ

 レバー握りっぱなしで、暫し時間が止まるじゃん。

 『瑛太……』
呼んじゃうよ、心の中でな!

 新しい箱を渡し、クールに出玉を片付けて去ってゆくんだよ、これが。


 『オイ!キュンキュンしちまうじゃねーか!
過ぎ去る後ろ姿に、私の心がリバースすんじゃねーか!
お前、相変わらず顔だけはいいし、愛想笑いはキュン死させるほど、綺麗だし。
日本中のイケメンアイドルを掻き集めたJ事務所に居ても、やってゆけそうなルックスだしぃ。
街のパチ店員になって働いていたら、近所のパチ好きおば様達は通っちまうんじゃね?
食費ケチケチして、パチに注ぎ込み、瑛太に会いに来るんじゃね?
箱取り替えて貰うだけでも、来た甲斐アリとか、遠くで眺めているだけでも保養になるとか?
パチンコのプレミア演出よりも、ドーパミン吹き出たぞ!
 
 ニートじゃなくなった瑛太は、輝いて見えてしまう。

 クソ〜
あたしを見て、オメェは何とも思わないのかよ!?
余裕ぶりやがってムカつくわ〜』


 

ストーリーメニュー

TOPTOPへ