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こんな日は抱いて欲しい

第5章 真由子のセレナーデ♪


 席について向かい合わせに座って、真正面から瑛太の顔を眺めた。

 やっぱこの顔好き♡


 「取り敢えず、お疲れ様の一杯でビールか?」

 「いいね〜」

 「ツマミに胡瓜のたたきもつけちゃう?」

 「うんうん」

 和むね〜
昔の男は食の趣味を把握してくれてる。
早々と店員呼んで、生中、胡瓜のたたき、肉もチョイスして注文。
生中と胡瓜のたたきは直ぐにテーブルに運ばれてくる。

 「乾杯〜」
 
 『再会に乾杯〜
店を出る頃には再愛になってたりして?』

 生中を飲んで一息つけば、他愛のない会話からスタート
無駄な事を言わないのが、大人。

 大好物の胡瓜を箸で摘んで口に運ぶ。
こんな時、世の胸キュンドラマの展開は、偶然の再会は真実の愛へと結びつける。

 私が偶然演出したんだけどさ~

 そして……あの頃に戻る的な方向。

 『あの時は、バカだったね。
大事なものに気づけないで、自分でいっぱいいっぱいで……
でも、今日会えて分かった気がする……』

 なんて、相手の瞳を見て言うのさ…

 おっし!絶対、キメてやる!
気分は、彼女にしたい女優上位ランクイン女優のように、ぽってり唇をツンと突き出して、瞳を潤ませたら効果あんじゃね?
 

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