幸せの欠片
第17章 傍にいて
相葉さんの顔がゆっくりと近付いていく
目を逸らしたいのに、逸らしたらどうなるのかが分からないから怖くて逸らせない
「…っ、ふ…っ」
相葉さんの赤い舌が覗く
見せつけるように大きく口を開けた相葉さんが、俺から視線を外さないまま、先端を口に含んだ
「ひあ…っ、ああ…!」
初めての感触に身体が跳ねる
指とは全然違うそれに、恐怖すら感じて相葉さんの髪を掴んだ
ぐるりと括れを辿るかと思えば先端に舌を押し付ける
それだけでもびくびくする震えは止まらないのに、口に含んだそれを喉の奥で強く吸われ、一瞬息が止まった気がした
「あ、あ、ああ…っ、」
気持ちいい、なんてもんじゃない
頭の中が快楽だけを追い掛ける
恥ずかしいのに、もっともっとと腰が揺れてしまう
「ダメ…っ、ダメ…!やめ…っ」
根元を指で扱かれ、舌で弄られるなんて耐えられる訳がない
「かず…、気持ちいい、って言ってごらん」
「ふぇ…っ、な…」
上手く言葉が紡げない
「言えば、もっと気持ち良くなれる」
…相葉さんの声が、魔法みたいに聞こえた