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幸せの欠片

第13章 想いが繋がる瞬間


本来なら “抱く“ 側の自分が “抱かれる“ となると、こんなにもドキドキするものなのかと改めて実感した

すぐに脱がされたシャツは、ベッドの下に放り投げられ
お互いの露になった上半身が密着する


「あ…っ」

わざとリップ音を立てて唇を触れさせた後、それが耳に移動すれば

耳の形を確かめるように動く唇に、ぞくりとした感触が背中を走る

耳が弱い人が多いのは聞いた事あるけど
まさか自分もその1人だとは思ってなかった

鼓膜に近いからか、普通なら聞こえないような耳朶を甘噛みする音や、クチュ…と舐める音が愛撫と共に耳に響いて

その音がやたらと快感を引きずり出す事にも困惑を隠せない


なんだろう、この感覚


身体の奥からチリチリと焦げ付くような

だけど表面からもじわじわと内側に侵食していくような


「その顔…いいね」

「…かお?」

「気持ちいい、って訴えてる」

カッと頬が熱くなった

一体どんな顔をしていたんだろう

相葉さんが気付くくらい、あからさまだったのかと思うといたたまれなくなる


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