
自分であるために
第9章 アタシはアタシ
ピンポーン。インターホンの音に出る。
「久しぶり!」
「久しぶりだな。って、お~~髪、伸びたじゃん!」
あれから、数ヶ月。アタシの髪は、肩くらいまでのセミロングになっていた。そして、一人暮らしをしていた。ゴタゴタで京とはなかなか会えずにいて、今日は久しぶりの再開。
というのも、両親が離婚。建前は、離婚理由NO1である性格の不一致。なんでも使える便利な言葉。だけど、実際の理由は、母親の浮気……もとい、不倫だ。しかもあろうことか相手の男の子どもができた。否、父から離れるため計画的なことなんだと思う。
「薫、お前もお前の好きにすればいい」
母親と離婚する時、疲れたように父はそう言った。女の子にはなりたい。だけど、職業は医者になろうと、そう思えるようになった。父親のことは嫌いだと思っていた。だけど、誰かを支えるその職業は素晴らしいものだと思った。
こう思えるようになったのも京と出逢ったおかげ。京に出逢って、考え方が変わった。自分にできることをしよう。そう考えるようになった。
「久しぶり!」
「久しぶりだな。って、お~~髪、伸びたじゃん!」
あれから、数ヶ月。アタシの髪は、肩くらいまでのセミロングになっていた。そして、一人暮らしをしていた。ゴタゴタで京とはなかなか会えずにいて、今日は久しぶりの再開。
というのも、両親が離婚。建前は、離婚理由NO1である性格の不一致。なんでも使える便利な言葉。だけど、実際の理由は、母親の浮気……もとい、不倫だ。しかもあろうことか相手の男の子どもができた。否、父から離れるため計画的なことなんだと思う。
「薫、お前もお前の好きにすればいい」
母親と離婚する時、疲れたように父はそう言った。女の子にはなりたい。だけど、職業は医者になろうと、そう思えるようになった。父親のことは嫌いだと思っていた。だけど、誰かを支えるその職業は素晴らしいものだと思った。
こう思えるようになったのも京と出逢ったおかげ。京に出逢って、考え方が変わった。自分にできることをしよう。そう考えるようになった。
