
あと3秒だけ。
第12章 お忍びデート。
貴久のアパートにつくと、外に待っていてくれた。
昼間のスーツ姿とは違い白いTシャツに短パンと、
ラフな格好で新鮮だった。
貴久は私が座る運転席の窓ガラスをコンコンと叩いた。
ガチャっと運転席のドアを開けると、
『有紗、俺の車に乗って。』
『え?』
『いいから、乗って!』
言われるがまま、とりあえず車をいつものように駐車をして貴久の車に乗った。
『どこに行くの...?』
『秘密〜』
ニコッと笑うとそのまま車は出発した。
今日はいつもより夜の街がキラキラ輝いて見える。
きっとそれは、
隣に大好きな人がいてくれてるから。
こんな幸せってないよ。
