私の思うこと
第56章 親戚の手料理。
愛美ちゃんが夕食を作ってくれるらしい。
子供が作った料理とか、大抵美味しくないし、傷つけないように美味しいと言わなければいけないしで結構苦手なんだけれど、まあ断るのも悪いので任せてみた。
メニューから説明していくと、白米、味噌汁、豚肉を使った炒め物、グラタンらしき物、きゅうりの味噌漬け、唐揚げ、サラダと、まあ私の家にそこまでの食材はなかったと思うけどたくさん作ってくれた。
「愛美ちゃん、この豚肉のやつと、このグラタンみたいなのはなんなの?」
「その炒め物は、なすと一緒に炒めて--それで、辛めに味付けしたの。そっちのはグラタンじゃなくて、それも豚肉なんだけれど、グラタンぽくチーズとか入れてオーブンで--そうして、作ったんだ」
今後の参考にしようとか思って訊いてみたんだけれど、結構長めに一分強使って説明された。そこは割愛ということで。
というか、私の家に豚肉が業者の如く大量にあったのは、愛美ちゃんの両親、つまり私の従兄弟夫婦が愛美ちゃんを預ける代わりにと、置いていったものだ。
どう処分しようかと迷っていたところだったので、ちょうど良かった。親の荷物を子が回収してくれた。
さて。
いざ、実食。
まず私は、豚肉の炒め物から手をつけた。肉だけを恐る恐る口に運ぶと、私は衝撃を受けた。口に入れた瞬間、ぴりりとした辛味が口に広がり、醤油で味付けされた肉の香ばしさを際立たせる。なすと肉が絡み合い、噛めば噛むほどに肉の旨みと辛味が私の口腔内を駆け回る。ご飯が進む進む。
次に豚肉をオーブンで焼いた例のあれ、それはもう言葉では表現できないほどの味だった。トロトロとしたチーズが肉や他の具材と混ざり合い、豚肉が豚肉でないみたいで、甘味と塩味がほどよく合わさり、それをチーズが包み込む。
やばい、語彙力が失われるほどやばい。
いや、元より語彙力などないけれどやばい。
きゅうりの味噌漬けも、唐揚げも野菜も、どこの高級料理店なのかというほどに美味だった。
「ご馳走様」
個人的には、ご馳走様ー! と崇めたいほど。
ただ、美味しすぎて愛美ちゃんも食べるはずだった料理なのに、九割くらい私が食べてしまったのは、本当申し訳なかったと思う。
大丈夫と言いつつも、夜にお腹のなる音がしたから、その優しさにも感謝したいし謝りたい。愛美ちゃんごめん。
子供が作った料理とか、大抵美味しくないし、傷つけないように美味しいと言わなければいけないしで結構苦手なんだけれど、まあ断るのも悪いので任せてみた。
メニューから説明していくと、白米、味噌汁、豚肉を使った炒め物、グラタンらしき物、きゅうりの味噌漬け、唐揚げ、サラダと、まあ私の家にそこまでの食材はなかったと思うけどたくさん作ってくれた。
「愛美ちゃん、この豚肉のやつと、このグラタンみたいなのはなんなの?」
「その炒め物は、なすと一緒に炒めて--それで、辛めに味付けしたの。そっちのはグラタンじゃなくて、それも豚肉なんだけれど、グラタンぽくチーズとか入れてオーブンで--そうして、作ったんだ」
今後の参考にしようとか思って訊いてみたんだけれど、結構長めに一分強使って説明された。そこは割愛ということで。
というか、私の家に豚肉が業者の如く大量にあったのは、愛美ちゃんの両親、つまり私の従兄弟夫婦が愛美ちゃんを預ける代わりにと、置いていったものだ。
どう処分しようかと迷っていたところだったので、ちょうど良かった。親の荷物を子が回収してくれた。
さて。
いざ、実食。
まず私は、豚肉の炒め物から手をつけた。肉だけを恐る恐る口に運ぶと、私は衝撃を受けた。口に入れた瞬間、ぴりりとした辛味が口に広がり、醤油で味付けされた肉の香ばしさを際立たせる。なすと肉が絡み合い、噛めば噛むほどに肉の旨みと辛味が私の口腔内を駆け回る。ご飯が進む進む。
次に豚肉をオーブンで焼いた例のあれ、それはもう言葉では表現できないほどの味だった。トロトロとしたチーズが肉や他の具材と混ざり合い、豚肉が豚肉でないみたいで、甘味と塩味がほどよく合わさり、それをチーズが包み込む。
やばい、語彙力が失われるほどやばい。
いや、元より語彙力などないけれどやばい。
きゅうりの味噌漬けも、唐揚げも野菜も、どこの高級料理店なのかというほどに美味だった。
「ご馳走様」
個人的には、ご馳走様ー! と崇めたいほど。
ただ、美味しすぎて愛美ちゃんも食べるはずだった料理なのに、九割くらい私が食べてしまったのは、本当申し訳なかったと思う。
大丈夫と言いつつも、夜にお腹のなる音がしたから、その優しさにも感謝したいし謝りたい。愛美ちゃんごめん。