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第18章 ふがふが
#A
顔を上げたにのちゃんは、
すっかりいつものにのちゃん。
むしろ呆れ顔?じとっと俺を睨んでる。
N「・・・まずさぁ、風間は俺の事助けて
そんで手当てしてくれたの。 」
A「う? 」
N「知らない先輩に旧倉庫に軟禁されて
襲われそうになって、」
A「・・・はぁ? 」
N「そんで風間が松岡先生呼んでくれて、
その後保健室まで付き添ってくれて・・・。」
A「・・・。 」
N「手当て終わってから松岡先生のとこ行って
ちょっと話してたら遅くなっちゃって・・・」
A「・・・うん。 」
N「てことで、風間は犯人じゃなく恩人。」
A「はぁあ!?なんでそんな大事なこと、
俺に言ってくんないのさ!!!? 」
N「言えるわけねーだろ!
男なのに男に襲われたんだぞ!!!」
そりゃそうだけど・・・。でも・・・。
A「・・・ごめん。 」
N「てかさぁ、なに?"俺に隠れて保健室で"?
俺と風間が保健室でナニしてると思って
声かけなかったわけ?」
A「えーと・・・ 」
N「お前にとって俺はそんな存在かよ・・! 」
A「にのちゃん・・・!ちがう、俺は、 」
N「俺は、ずっと相葉くんに
助けに来て欲しいって思ってたのに・・・。 」
A「・・・。」
N「相葉くんとスル前に、
こんなヤツにヤられるなんて絶対ヤダって、」
A「にのちゃんごめん、」
N「こんな、だっ、・・・たら、相葉くんと、
もっ、と早く、て・・・」
怒りながら泣きじゃくるにのちゃんに
申し訳なさと同時に愛しさがこみ上げる。
ぎゅっと抱きしめ直すと、にのちゃんの涙が
俺の肩口を濡らす。
A「ほんとごめん・・・。恐かったよね?
とりあえずは無事でよかったー・・
て、言っていいのかな?」
N「・・・知るかバカ。 」
ぐすぐすと、泣きながらも憎まれ口を叩く
にのちゃんは最高に可愛い。
